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摩天楼に風は吹く(TIGER&BUNNY)

摩天楼に風は吹く(SKY HIGH)3

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「正当防衛とは、認められない」
裁判官が冷たく言った。


あの銃は、彼女が無断で混乱する現場から持ち出したものだった。情状酌量の余地はあるものの、彼女には殺意があったと判断されたのだ。彼女は有罪となった。自分を助ける為に、彼女は引き金を引いた。スカイハイは証言したかった。だが会社が認めるわけはなかった。
「犯罪者と、無用なかかわりを持たないでくれたまえ」
犯罪者。自分を助けた女性が、そう呼ばれている。スカイハイは唇を噛み締めた。もしも自分がヒーローだと打ち明けなかったら、彼女は・・・


******


満ち足りた思いで、彼は天井を見ていた。裸の身体に、洗い立てのシーツが心地良かった。彼は潔癖ではあったが、初心ではなかった。自然と心の赴くままに、身体の欲するままに、彼は求めた。ベッドに潜り込む暇も惜しんで、始まってしまった出来事は、途中で引き返せない特急列車の旅のようだった。次々と通り過ぎる甘美な刺激と喜びのうねりの中で、やがてすべては頂点に達し、その後に静けさが訪れた。


彼の厚い胸に、彼女は頬を寄せた。梳き流された髪が、二人の半身を覆う白いシーツに広がっていた。
「貴方は、とても強そうね」
「ありがとう」
「人を助ける仕事と言ったけど、消防士?レスキュー?」
彼は寄り添う彼女に目を向けた。
「私は、ヒーローだ」
彼女は驚いて顔を上げ、彼の顔を見た。
「ヒーロー?」
「私はスカイハイだ」
「スカイハイ?」
彼女の周囲に風が沸きあがり、亜麻色の髪がふわりと舞い上がった。ゆるやかに髪は宙を漂い、彼女の肩にゆっくりと落ちた。彼女は目を見張った。彼は半身を起こした。彼女の肩に手を伸ばし、愛撫しながら言った。
「驚かせてしまったかな」
「本当に、スカイハイなのね」
「そうだ」
彼女は不安げな顔で彼を見た。
「いいの?私で」


彼は真面目だった。そして正直だった。いつでもどんな時でも。
「君以外は考えられない」
緑の瞳がまだ怯えた色を湛えて、彼を見上げていた。
「ヒーローは嫌かい?」
「いえ、でも私は・・」
「何が気になるのか、教えてくれないか」
「私は親がいないし、それに・・」
彼は軽く笑い、彼女を抱きしめた。
「私だって、名家に生まれたわけではない」
「今は、立派なヒーローだわ」
「そう、今は。過去は関係ない。今の君が、私には必要なのだ」


真に守るべきものを手に入れた気がした。ヒーローは孤独だった。ヒーローである為に、切り捨てたものも多かった。一人暮らしの中で、犬だけが友達だった。ヒーロー部門は、彼しかいない。直接の上司とスーツ担当のエンジニア以外とは、同じ社員であっても、顔を合わせる事はなかった。彼はTVの中にだけ存在する”スカイハイ”である事にすべてを捧げていた。キース・グッドマンはどこにもいなかった。


「キース」と彼女は呼んだ。彼女にその名を呼ばれた時にだけ、彼はキース・グッドマンに戻れる気がした。ヒーローではない、ひとりの男に。そしてそう呼ぶのは、彼女だけだった。


(To be continued,may be....SKY HIGH)



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