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目覚めし風は空高く(TIGER&BUNNY)

目覚めし風は空高く(SKY HIGH)7

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銃声が響いた。


屋上には風が吹き荒れていたが、銃弾は真っ直ぐに統括を貫いた。ゆっくりと倒れ伏す統括の姿をヘルメットの中のモニターで見ながら、キースはそれがとても遠い場所のように感じた。だがそれはたった今キースの目の前で起きた事であった。紫色の手袋に覆われた手が、モニターに映った。統括に向けて差し伸べられたキース自身の手であった。


スピーカー越しに幾つかの悲鳴が聴こえた。屋上にいた白衣の研究員のものであった。


完成したスーツの試験の為、統括とキースは研究員達と共に屋上へとやって来たのであった。シュテンビルトの繁栄の象徴たるゴールドステージの眺望は素晴らしく、キースの好きな場所のひとつであった。統括はスーツ姿のキースを満足げに見ていた。
「今日からキミはスカイハイだ」
「スカイハイ、私はスカイハイ」
キースは口の中で繰り返した。スカイハイ、それがキースのヒーローネーム。抜けるような青空は、ヘルメットのモニターで見ても澄んだ明るさを伝えて来た。キースの胸はその明るさに満たされていくようだった。
(あの空を、私は飛ぶのだ)
背中のジェットパック、ヘルメットのフィン、スーツには飛行の為の幾つもの工夫が施されていた。白いコートを翻す風はキースに操られる事を待ち望んでいる。そんな気がした。
「司法局からの正式の認可も下りた。キミは今期からウチの所属のヒーローだ」
統括はそう言うと、キースに手を差し出した。
「頑張ってくれたまえ」


銃声が響いたのは、その時だった。


屋上の灰色の床に赤く血の海が広がっていく。統括を抱き起こそうとしたキースを、苦しい息の下から統括が制した。
「いけない・・キミのスーツを、血で汚しては・・いけない」
ヘルメットの中に警告音が鳴り響いた。スクリーンが切り替わり、隣のビルの屋上の人影を映し出した。
「統括を頼みます」
駆け寄って来た研究員にそう言い残すと、キースは空へと飛び上がった。


ジェットパックから白い雲を引きながら、キース、いや、スカイハイは犯人を追った。ビルからビルに飛び移る男の姿が見えた。淡く青い光を帯びている。ネクストだ。
「逃がすものか!」
スカイハイはスピードを上げた。男の背中に瞬く間に追いついた。男はぎょっとした顔で振り向いた。
「観念しろ!悪党め、観念するんだ!」
スカイハイは男の襟首を掴もうとした。やにわに男は懐から銃を取り出し、スカイハイに向けて撃った。弾丸がヘルメットに当たる硬い金属音がした。スカイハイはひるまなかった。鋭い風が、男の手から銃を吹き飛ばした。


白いスーツを脱いだキースが、次にまとったのは黒い喪服だった。


顔馴染みの研究員が統括の死をキースに告げた。着替えを手伝いながら、研究員は様々な事を話してくれた。ヒーロー事業の利権の争奪戦、企業のスパイ合戦、スーツは血に染まらずとも、汚れた世界がそこにある事をキースは知らねばならなかった。そして今までその一切から統括が自分を守っていてくれた事も。今回の件で司法局では緊急会議が召集された事も聞かされた。


「私は、どうすればいいのだろう」
研究員は言った。
「誰よりも強いヒーローになるんだ。統括はそれを望んでいた」
研究員はキースに微笑み掛けた。
「僕ら全員もだ」
「ありがとう・・ありがとう」


キースは胸を張った。


(To be continued,may be....SKY HIGH)


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