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摩天楼に風は吹く(TIGER&BUNNY)

摩天楼に風は吹く(SKY HIGH)9

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強化ガラスを挟んで、二人は向き合っていた。彼女の亜麻色の髪は、無造作に後ろでひとつに束ねられていた。素顔の彼女は清楚で、どうしても罪人には見えなかった。彼女と目が合った。スカイハイは胸が詰まり、言葉が出て来なかった。


彼女はオレンジ色の囚人服を着せられていた。白以外の服を着た彼女を見たいと思った。だがこんな状況で見る事など望んではいなかった。何色にも染まらないで欲しいと願ったのに、染めてしまったのは自分だ。
(もし私と出会わなければ、彼女は・・)

「来てくれて、ありがとう」
彼女が言った。一緒に夢を語り、彼の耳元で優しく彼の名を呼んだ声が、今はガラスの向こうから語りかけている。スカイハイはようやく言った。
「私に、出来る事があれば」
彼女は彼を見ていた。緑の瞳は穏やかで、彼へのいたわりすらあった。
「お仕事をしっかりね。沢山の人を助けてね」
会話は刑務官に聞かれている。彼女は遠回しに、彼がヒーローでいる事が望みなのだと告げていた。その為に自分はこのガラスの向こうにいるのだと。
「それと、もう来ないでね。ここで終わり、全部終わりにして」
「それは・・私には、出来ない」
「それが、貴方のしなければならない事なの」

「グッドマンさん、時間です」
刑務官が冷たく告げた。


******


爆音、銃声、悲鳴、罵声、飛び散る破片。


美味い料理と酒に人々が笑いさざめいていた店内が一変した。数人の男達と踏み込んで来た警官との銃撃戦となった。人々は逃げ惑い、巻き添えになった者もいた。テロリストとおぼしき男達が勝利した。


テーブルの下で彼女は震えていた。床まで届く長いテーブルクロスが彼女を隠してくれた。クロスと床の隙間から覗くと、血まみれの警官の遺体が見えた。彼の手から離れた銃が彼女の足元に転がっていた。


男達はカウンターに陣取り、棚から勝手に取り出した酒瓶を開けていた。
「ヒーローが来るぜ」
神経質そうに銃を握りなおした男に、大柄の黒い顔の男がにやりと笑った。
「俺の能力を知ってるだろ」
「力を封じるってやつか」
「俺が触っている限り、奴等は力を使えない」
ピンク色に頭を染めた男が笑った。
「最初に誰を殺る?」
黒い顔の男は、ぐびりと酒瓶をあおり、乱暴に口を拭った。
「キング・オブ・ヒーローってのはどうだ」
口笛や奇声が上がった。


男達は出て行った。


彼女は足元の銃を拾い上げた。銃身はまだ暖かかった。警官の血で濡れていた。彼女は銃を胸に抱きしめた。彼女の手も白いドレスも赤く染まった。戦う力のない自分に何が出来るのか解らなかった。せめてあの男の能力を知らせる事が出来たら。
(キース・・)
テーブルの下から這い出し、彼女は店の外に出た。銃を手に、彼女は歩き始めた。


(To be continued,may be....SKY HIGH)



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