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月は夜に蒼褪めて(TIGER&BUNNY)

月は夜に蒼褪めて(LUNATIC)3

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父の死は隠された。


母と息子が事件に関して黙しても問題にはされなかった。真実よりも、いかに番組にダメージを与えぬかが優先された。次世代のヒーローの台頭が急がれ、形をなして来たのを見計らい、父の死は公表された。彼に恨みを持つNEXTの犯行とされ、適当に作られた犯人を若きヒーローが捕らえ、初代ヒーローの仇を討つ演出がなされた。市民はそれを受け入れた。すでに彼らはレジェンドを忘れかけていた。


悲劇を繰り返さぬ為の名目で、ヒーローと家族の身元に関してのセキュリティが強化された。二度と同じ過ちを繰り返さぬ為に。二度と同じ損失を被らない為に。ユーリ親子にはある程度の補償が与えられた。口止めの意味もあった。母はキッチンに閉じこもり、次第に壊れていった。ユーリはそれを横目に見ながら学校へ通った。成績は優秀だった。家庭で満たされない分、勉強に没頭した。独り言を繰り返す母の側にいるより、図書館の方が居心地が良かった。学校では卒なくふるまった。先生の受けの良い優等生を演じた。能力は隠していた。


彼を殴ったのは、都市の有力者の息子だった。成績の良いユーリに目を付け、レポート作成の代理を命じたのだ。ユーリは断った。有力者の息子は、切れて彼を散々に殴った。ユーリは手を出さなかった。ユーリの腫れた顔を見ても、教師もクラスメートも何も言わなかった。誰がやったのか、知っていたからである。彼には教師も手を出せなかった。
「おい、奴の顔を見てやれよ」
思い上がった彼は言った。
「女みたいな顔が、ちっとは男らしくなったぜ」
下卑た追従の笑いが教室に広がった。ユーリの美しい顔立ちも彼には気に食わなかったのだ。彼は醜く太っていた。


帰宅したユーリを見て、母は言った。
「あら、ケンカでもしたの?パパ、ユーリに何か言ってあげて」
ユーリは何度も繰り返して来た言葉を言った。
「ママ、パパはもういないんだ」
母が怒る事を知りながら。彼は母に現実を見て欲しかった。だから空しいと知りつつ同じ言葉を繰り返した。母の金切り声を背中に聞きながら、彼は冷蔵庫から氷を取り出し、タオルで包んだ。自室のベッドに寝転び、頬を氷とタオルで冷やしながら、彼はある考えに取り付かれていた。


(To be continued,may be....lunatic.)



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